移民とその暮らし 8
1860年代が始まるころには、ビクトリアとニューサウスウェールズのゴールドラッシュもその終幕を告げていました。
その後の10年間は、クイーンズランドと西オーストラリアでも金鉱が発見され、再び人々に一攫千金の夢を与えることとなります。
しかし、1850年代のゴールドラッシュ世代の人々でさえ、首尾よく金持ちになれた人々はごく少数にとどまりました。
こうした中で、てっとり早く金持ちになるため、山賊に転向する者も現れました。
カナダのハミルトンで生まれたジョン・ギルバートは、1852年に家族ともどもオーストラリアの土を踏みました。
しばらくの間、金産地でのらくらくとした生活を続けていましたが、その後ギルバートはニューサウスウェールズの山賊、フランク・ガーディナーの仲間に加わることになります。
数年の歳月が流れ、数々の追いはぎ、強奪を重ねた挙句の1865年、彼は警官の撃った弾丸に倒れました。
金産地での成果の如何にかかわらず、英国生まれの移民のほとんどは、2度と祖国の土を踏もうとしませんでした。
彼らは植民地オーストラリアの、様々な土地へ移っていきますが、ビクトリアではとりわけその影響力が強かったようです。